川越市長・森田初恵様を訪問――市営住宅の再生と、地域の未来に向けた要望書を提出しました

2026年10月5日、川越市長の森田初恵様を訪問し、一般社団法人埼玉県建築士事務所協会の要望書と、いるま東支部からの要望書を提出いたしました。
いるま東支部からは、「市営住宅ストックの再生・活用による子育て支援、地域コミュニティの活性化及び地域建設産業の振興」について、要望をお届けしました。
私が以前から強く訴えているのは、空いている公営住宅を活用し、老朽化した団地の計画的な建替えを進めることで、住まいの確保と地域の活性化を図り、同時に地元の仕事を生み出し、技術者を育てていくことです。住宅施策を、住まいの問題だけで終わらせず、地域の将来につながる取組として進めていただきたいと考えています。
空き住戸を生かし、子育て世帯と地域を支える
まずお願いしたのは、市営住宅の空き住戸について、計画的に改修を進め、住まいを必要としている方々へ早期に供給することです。必要な予算と実施体制を確保し、年度ごとの改修目標や実績を明らかにしながら、着実に取り組んでいただきたいと要望しました。
子育て世帯にとって、安心して暮らせる住まいは、教育や仕事、将来の生活を考える上での土台です。公営住宅制度の趣旨と公平性を守りながら、子育て世帯や若い世帯にも情報が届き、利用しやすい募集や住環境の整備を進めることを求めています。
そして、住宅に人が住むことは、地域の暮らしを支えることでもあります。多様な世代が暮らし、自治会活動、防災、見守り、子育て支援などを支え合える環境をつくる。集会所や広場も生かしながら、団地と周辺地域のつながりを育てていくことを、要望の大切な柱としました。
老朽住宅を計画的に更新し、次の世代へ引き継ぐ
もう一つの柱は、老朽化した市営住宅の長寿命化と、建替え・再整備の推進です。
適切な改修によって使い続けられる建物は生かし、建替えが必要な住宅は計画的に更新する。その判断に当たっては、建物や設備の劣化、耐震性、住みやすさ、維持管理費を総合的に考える必要があります。
また、改修や建替えを進める際には、断熱・省エネルギー、バリアフリー、防災・防犯、子育てのしやすさにも目を向け、将来の維持管理負担を抑えながら、暮らしの質を高めていくことを求めました。
市営住宅を、傷んだところにその都度対応するだけの施設ではなく、次の世代へ引き継ぐ大切な公共資産として考えていきたいと思っています。
地元の仕事を生み、設計者と行政の技術を育てる
私が特に大切にしているのが、こうした事業を地域の仕事と人材育成につなげることです。
市営住宅の調査、設計、工事監理、改修、維持管理に、市内の建築士事務所や施工事業者が参画しやすい発注環境を整える。そのために、業務の規模や内容に応じた発注方法、適切な参加要件、適正な報酬と工期を確保していただきたいと要望しました。
さらに私は、継続的な改修・建替え事業を、若い設計者だけでなく、発注や監督を担う行政職員の実務経験と技術継承の機会にもしていきたいと考えています。地域の建物を守る人材を、地域の仕事の中で育てる。
住まいを整えることが、子育てを支え、地域のつながりを生み、地元の仕事と技術を次の世代へつないでいく。市営住宅の再生を、そのような広がりのある取組として進めていただきたいと願っています。
貴重なお時間をいただいた皆様に感謝申し上げます
ご多忙の中、面談のお時間をいただきました森田市長に、心より御礼申し上げます。また、ご同席いただいた皆様、この機会を設けるために日程調整や準備にご尽力いただいた関係者の皆様にも、厚く御礼申し上げます。
地域の建築に携わる立場から、日頃考えている課題と提案を、要望書という形で直接お届けできたことを、大変ありがたく感じております。
要望書を提出して終わりにするのではなく、私たち建築士事務所協会としても、専門的な知識と実務経験を生かし、行政や地域の皆様とともに、具体的な取組につなげてまいりたいと思います。
これからも、安心して住み続けられ、子どもたちの未来を支えられる川越のまちづくりに、力を尽くしてまいります。
1979年櫻井幸好の息子として生まれる。幼いころから建築に興味関心があり、工学院大学建築学科を卒業後、大手建設会社に就職。建築業界、不動産業界で活躍。
保有資格は、一級建築士(第348659号)、1級建築施工管理技士、宅地建物取引士、管理業務主任者、マンション維持修繕技術者 など多数。得意な業務は、運送用倉庫・マンション増改築の基本設計、見積査定、施工業者選定。
趣味は草野球、野球観戦。
